インターネット誹謗中傷_懲戒

インターネット上の中傷等による懲戒処分事例【報道】

報道機関が公表する懲戒処分事例のうち”インターネット上の中傷等に対する懲戒処分事例”について情報を整理した。

懲戒処分を検討に際しては,公的機関や民間企業における具体的な実例に過ぎず,必ずしも裁判に耐えうる処分事例とは限らないことを考慮の上,参考にしてもらいたい。

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懲戒処分の基準

2015.11.27 新聞記者がTwitterで人権侵害や差別・誹謗中傷により懲戒休職(無期限・無休)

新潟県の地方紙「新潟日報」を発行する新潟日報社は27日、県弁護士会の高島章弁護士に対する暴言をツイッター上に投稿していた上越支社元部長の坂本秀樹氏(53)=25日付で部長を解職、経営管理本部付=を、無期限・無給の懲戒休職処分にすると発表した。同社は「新聞人としてあってはならない行為である上、報道部長という役職を考慮して厳重処分とした」としている。
同社は、坂本氏のツイッターへの書き込みを過去にさかのぼって調査。その結果、平成23年3月ごろから匿名で投稿を始めており、25年ごろから人権侵害や差別につながるような内容を「著しく品位を欠いた表現で繰り返し投稿していた」ことを確認した。
社員のインターネット上への書き込みについて、同社は個人で行う場合でも会社への届け出を求め、品位を欠く書き込みを禁止する社内規定を設けていたが、坂本氏はツイッターへの書き込みを同社に届けていなかった.
調査に対し、坂本氏は投稿の大半を自らが行ったことを認めた上で「仕事のストレスなどがあり、酒を飲みながら投稿してしまった」と話しているという。 坂本氏は、新潟水俣病第3次訴訟の原告側弁護団長でもある高島氏に対し「はよ、弁護士の仕事やめろ」「こんな弁護士が新潟水俣病3次訴訟の主力ってほんとかよ」などと中傷する内容を匿名で投稿していた。
同社の桑山稔取締役経営管理本部長は「極めて不適切な行為であり、不快な思いをされた関係者の皆さまに深くおわびする。今後は会員制交流サイト(SNS)などの運用基準や指導体制をさらに強化し、全社員を対象とした研修を早急に開くなどして社員教育を徹底する」としている。

2018.7.14 Twitter上で「死ね」「くず」蕨の市役所職員に減給の懲戒処分(3ヶ月10%減)

蕨市都市整備部の主事級の男性職員がツイッターで「死ね」「くず」「ごみ」などと複数の相手を誹謗(ひぼう)中傷する言動を発信していたとして、市がこの職員を減給10%(3カ月間)の懲戒処分にしていたことが14日、分かった。処分は12日付。
市によると、今年5月下旬ごろ「職員らしい人がツイッター上で暴言を発信している」と第三者から情報提供があった。調査の結果、男性職員が2015年4月~今年6月、ツイッター上に不適切な書き込みをしていたことを確認した。男性職員は書き込みを認めたが「悪意はなかった」と話したという。
ツイッター上での暴言による職員の懲戒処分は、同市としては初めて。阿部泰洋人事課長(51)は「ツイッター上の書き込みは、私信のやりとりとは違う。限られた空間であっても、ほかの人も見る。公務員としての信用を傷つけたものだと判断した」と説明。「ツイッターが便利なツールであることは否定できないが、職員の服務研修でも取り上げ、再発防止のため注意を促したい」としている。(埼玉新聞)

2018.8.27 部活動で関わりのある女子生徒を中傷するtweet 減給処分

神奈川県教育委員会は27日、部活動で関わりがある女子生徒を中傷する書き込みをツイッターにしたとして県西地区の別の公立中の男性教諭(49)を減給10分の1(1カ月)の懲戒処分にした。(神奈川新聞)

2018.10.17 元交際女性に中傷Fax,男性係長を停職6ヶ月の懲戒処分

城南衛生管理組合は17日、名誉毀損(きそん)の罪で罰金30万円の略式命令を受けた施設部の男性係長(52)を、停職6カ月の懲戒処分にした。施設部長ら上司や元上司の3人も文書注意とした。
同組合によると、男性係長は今年3~7月、元交際相手の女性を中傷するファクスや手紙を、女性の勤務先などに少なくとも6回送りつけた。うち、知人2人と共謀してファクスを送った4回について、9月18日に名誉毀損罪で起訴されて略式命令を受けた。2015年から今年にかけ、利害関係のある複数の業者と約10回、飲食や旅行を共にした訓令違反もあった。(京都新聞)

2018.11.17 「表現の自由逸脱」不適切ツイートで戒告の懲戒処分・最高裁

ツイッターへの不適切な投稿で当事者の感情を傷つけたとして、東京高裁から懲戒申し立てを受けた岡口基一判事(52)の分限裁判で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は17日、「投稿は裁判の公正を疑わせる内容で、表現の自由として許容される限度を逸脱した」とし、岡口判事を戒告とする決定をした。インターネット交流サイト(SNS)での発信を理由に裁判官が懲戒されるのは初めて。
決定によると、岡口判事は5月、自身が担当していなかった飼い犬の所有権をめぐる民事訴訟について、ツイッターに実名で投稿。「公園に放置されていた犬を保護し育てていたら、もとの飼い主が『返してください』え?あなた?この犬を捨てたんでしょ?」などと書き込んだ。
大法廷は「裁判官が、表面的で一方的な情報や理解のみに基づき、予断を持って判断するのではないかという疑念を国民に与えた」と指摘。国民には裁判を受ける権利があるのに、「元飼い主側が提訴したことを一方的に不当だと評価した」とした。
岡口判事側は「懲戒は表現の自由の侵害だ」と訴えていたが、大法廷は「裁判官も一市民として表現の自由を有するのは当然だが、裁判官として許容される限度を逸脱した」と退けた。

2022.4.1 青森県HPの一部、無断で削除 県職員を停職の懲戒処分

青森県は31日、元同僚らへの嫌がらせを目的に県のホームページを無断で削除したとして、本庁勤務の総括主幹級男性職員(51)を停職3か月の懲戒処分とした。
県によると、職員は2021年6月から今年1月の間に計7回、直前に所属していた部署のホームページの一部を無断で、時期が来ると削除されるよう設定した。
1月に外部から問い合わせがあり、削除されていることが発覚。県の調査で職員のパソコンから操作されたことが判明したが、職員はいったん関与を否定し、インターネット上の住所に当たるIPアドレスを変更して隠蔽(いんぺい)を図った。
ホームページには会議の開催や企画を募るコンペ実施の案内が載っていたが、会議やコンペの募集が終了してから削除されるようにしていたため、実害はなかった。部署ごとの識別番号(ID)とパスワードを知っていれば、誰でも削除できる状態だった。
職員は現在、元同僚と所属していた部署を困らせる目的で行ったとした上で、「自分の欲求を満たすため稚拙なことをしてしまった」と反省しているという。(デーリー東北)

2022.6.21 「頭がクサっているから…」 木村草太氏を侮辱した弁護士を戒告の懲戒処分

法律事務所のブログで木村草太(そうた)・東京都立大教授(憲法学)を侮辱したとして、日本弁護士連合会が、埼玉弁護士会に所属する男性弁護士を戒告の懲戒処分にしていたことが分かった。埼玉弁護士会は表現の自由の観点から「懲戒しない」と判断したが、日弁連が覆した。
日弁連の処分は4月12日付。議決書によると、弁護士は2017年4月、自身が代表を務める事務所のブログに、学校PTAについて木村さんが「強制加入団体ではない」と発言している、として批判する記事を載せた。
PTAには「民主主義における重要な役割」があるなどと主張した上で、記事の最後で「木村草太の草太は、なんとお読みするのでしょう」と言及。「PTAをクサすから、クサタ、でしょうか」「頭がクサっているから、クサタに違いない」と記した。(朝日新聞)

 

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