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懲戒解雇の公表は名誉毀損にあたるか?

ご質問

当社の従業員が金銭を着服した事実が発覚したので,当該従業員を懲戒解雇しようと考えています。その際に,今後同じような不正発生を防止するためにも,社内に当該従業員が起こした不正事実と懲戒解雇される旨を公表しようと考えています。懲戒処分内容を社内に公表することに問題はあるのでしょうか?

回答

非違行為を行った従業員であってもその人格権に配慮する必要があります。解雇,特に懲戒解雇の事実及びその理由が濫りに公表されますと,その公表の範囲が会社内に限られるとしても,解雇された者の名誉,信用を低下させるため,名誉毀損の不法行為が成立する可能性があります。そして,その公表が許される範囲も限度があり,会社側に公表する必要性が高く,かつ,必要最小限度の公表方法を用いた場合に限られます。ご質問にあります再発防止の一般予防の観点から考えますと,公表する必要が高いと言えます。そして,公表方法としては,被処分者の氏名を公表しなくても,被処分者の起こした非違行為とそれに対する処分内容を公表することで十分効果はあるとも考えられます。被処分者の氏名を公表すると,見せしめとしての印象が強くなり,被処分者の名誉を毀損することにもなりかねません。また,社外にも洩れてしまわないように,公表方法に注意が必要です。

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POINT

 

  • 懲戒解雇の公表は名誉毀損の不法行為が成立する可能性がある
  • 公表する必要性,必要最小限度の公表方法となるよう配慮すべき

解説

鋭意作成中です。

対応方法

1 まずは弁護士に相談!

問題のある社員に辞めてもらうために貴社が採れる手段は,ケースバイケースですが,退職勧奨,普通解雇,懲戒処分などが挙げられます。もっとも,従業員にとっても生活の糧となる収入が途絶えることになりますので,安易な措置はトラブルを生み,かえって貴社に混乱とコストの負担をかけることにもなりかねません。
まずは,なるべく早くご相談下さい。相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いものです。
弁護士は,あなたのご事情を伺い,具体的対応策をあなたと一緒に検討し,最善の解決策をアドバイスします。
貴社のケースでは解雇は有効になるのか否か,具体的な対策として打つべき手は何か,証拠として押さえておくべきものは何か等をアドバイスします。

2 証拠の収集

法的措置に対応する場合はもちろん,交渉による解決を目指す場合も,証拠の確保が極めて重要になります。貴社にとって有利な証拠を出来るだけ確保して下さい。

3 労働者との交渉

まずは,法的措置に進む前に,労働者と交渉して,貴社の望む結果(問題社員の退職,解雇,低額の解決金の支払い等より有利な条件での退職等)が得られるようにします。 裁判に訴えられる前の交渉の時点で解決できれば,貴社にとっても次のようなメリットがあります。

①早期に解決できることにより,人的負担が回避できる。

法的手続に進んだ場合,労働者に関係する従業員(同僚・上司)はもちろん,経営者にも時間・労力・精神的負担を割くことを要求されます。この負担が日常業務に加わることで,かなりの負担感となります。交渉で解決することによりかかる人的負担が早期に回避できます。

②労働審判・訴訟等の法的手続に進んだ場合より解決金の水準が低い

一般に法的手続に進む場合に比べ,企業が支払う解決金の金額は低いものとなります。

4 裁判対応

労働者との間で交渉による解決が図れない場合は,労働者は自己の権利の実現を求めて裁判を起こす可能性が高いと言えます。具体的には,賃金仮払い仮処分手続,労働審判手続,訴訟手続などがありますが,労働者が事案に応じて手続を選択して,自己の請求の実現を目指すことになります。貴社としては,かかる労働者の法的請求に適切に対応する必要があります。

 

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