労働判例INDEX(2019年6月)

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2019年6月に公刊された判例雑誌(労判、判タ、労経速、判時、労判ジャーナル)から労働裁判例の目次を整理した。

労働判例 2019年6月1日号 No.1198

メトロコマース事件(東京高裁平31. 2.20 判決)

契約社員と正社員の労働条件相違と労契法20条違反の有無等

ハマキョウレックス(第二次差戻後控訴審)事件(大阪高裁平30.12.21 判決)

有期・無期契約運転手の皆勤手当相違と労契法20条違反の有無等

日本郵便(時給制契約社員ら)事件(東京高裁平30.12.13 判決)

正社員との労働条件の相違と労契法20条違反の有無

学校法人産業医科大学事件〈付 原審〉(福岡高裁平30.11.29 判決,福岡地裁小倉支部平29.10.30 判決)

臨時職員と正規職員との俸給相違と労契法20条違反の有無

労働判例 2019年6月15日号 No.1199

学校法人大阪医科薬科大学(旧大阪医科大学)事件(大阪高裁平31. 2.15 判決)

アルバイト職員と正職員の労働条件相違と労契法20条違反の有無等

国際自動車ほか(再雇用更新拒絶・本訴)事件〈付 原審〉(東京高裁平31. 2.13 判決,東京地裁平30. 6.14 判決)

タクシー乗務員12 名に対する定年後再雇用拒否・雇止めの適法性等

国・厚生労働大臣(元社保庁職員ら)事件(東京高裁平30. 9.19 判決)

社保庁廃止に伴う元職員3名による分限免職処分の取消等請求

判例タイムズ 1460号 7月号 (2019年6月25日発売)

大阪高裁平31.2.15判決

有期契約労働者(アルバイト職員)と無期契約労働者(正職員)の労働条件の相違のうち,賞与の不支給,夏期特別休暇の不付与,私傷病による欠勤中の賃金及び休職給の不支給が不合理であるとされた事例

東京高裁平31.1.23判決

セクハラ等を理由とする私立女子大学の教授に対する懲戒解雇処分が,行為時の地位(セクハラ防止策を推進すべき学科長),行為の態様や常習性,処分時における反省の程度及び再発リスクの高さ並びに学校法人の経営及び女子大学の信用に与えるリスクなどを考慮して,有効と判断された事例

労働経済判例速報(6/10)2377号

セブンーイレブン・ジャパン(中労委)事件 中央労働委員会(平成31年3月15日)命令

コンビニ加盟店オーナーにつき労組法上の労働者に該当しないと判断した例

WOWOW事件東京地裁(平成30年12月26日)判決

けん責の懲戒処分の無効確認請求につき確認の利益を否定した例

労働経済判例速報(6/20)2378号

九水運輸商事事件福岡高裁(平成30年9月20日)判決

正社員の通勤手当を減額する改定前に存在した相違が不合理とされた例

有期契約社鴬員であるパート社員に対して支給する通勤手当の金額が正社員の半額(正社員1万円に対してパート社員5000円)であった点が労働契約法20条に違反するかが争われた事案である。労契法20条施行(平成25年4月)以降の相違について、通勤態様がパート社員と正社員で相違がないこと等を理由に不合理な相違に当たるとしたが、平成26年10月に正社員、パート社員の就業規則が各改定され、平成26年1月支払分以降は正社員の通勤手当が1万円から5000円に削減されたことにより、労契法20条違反の状態は解消されたと判断し、平成25年4月支払分から平成26年10月支払分までの通勤手当の相違(月額5000円)につき不法行為の成立を認め、損害賠償を命じた。
正社員の手当額を引き下げることで法違反が解消されるとした点がポイントとなる。もっとも、本件では、正社員の通勤手当が5000円に減額された一方で、職能給が1万円増額されているため、単純に正社員の賃金が減額となったわけではなく、この点についてパ-ト社員らは実質的に通勤手当の格差が存続していると主張したが、控訴審判決は、職能給と通勤手当は別個の手当である以上、通勤手当の格差は存続しているとはいえないとしている。

日本大学事件東京地裁(平成30年12月26日)判決

助教の再任拒否(雇止め)が有効とされた例

労働経済判例速報(6/30)2379号

一般財団法人あんしん財団事件東京高裁(平成31年3月14日)判決

配転命令等について人事権の濫用が否定された例

判例時報 No.2402 2019年6月11日 号

福岡高宮崎支判平29・8・23 

ルート営業に従事していた労働者が心停止(心臓性突然死)により死亡したことについて、業務起因性が認められた事例

判例時報 No.2403 2019年6月21日 号

東京高判平30・8・30

市がチェック・オフの中止を通告したことが労働組合法七条三号の不当労働行為(支配介入)に該当するとされた事例

労働判例ジャーナル 82号(2019年・1月)

セブン-イレブン・ジャパン事件 中労委(平成31年2月6日)命令

フランチャイズ加盟店主(コンビニエンスストア店主)の労組法上の労働者性

エヌ・ティ・ティ マーケティングアクト事件 大阪地裁(平成31年2月22日)判決

派遣社員の派遣先との労働契約の成立が否定された例

地方公務員災害補償基金事件 大阪地裁(平成31年2月20日)判決

同僚の嫌がらせに基づく公務外災害認定処分取消請求が否定された例

大阪府・大阪府労委事件 大阪地裁(平成31年2月20日)判決

組合加入を理由とする契約更新拒否の不当労働行為該当性が否定された例

地位確認等請求事件 大阪地裁(平成31年2月13日)判決

障害のある労働者に対する再任用拒否が認められた例

※契約更新が一旦中断していること、直近の契約締結の際、不更新についての誓約書を提出している。

学校法人札幌大学事件 札幌地裁(平成31年2月13日)判決

元特任教授の大学に対する更新拒絶無効地位確認等請求が否定された例

※1年の有期雇用契約が6回更新された特任教授(※いわゆる非常勤講師)が雇止めにあった事例。

被告側による本件労働契約の継続に関連する言動は、いずれも、原告が本件労働契約の更新を期待することの合理的な理由とは認められず、本件労働契約の更新を期待することについて合理的な理由があったということはできないとして,
労働契約法19条2号の該当性を否定した。

国立大学法人北海道教育大学事件 札幌地裁(平成31年2月7日)判決

准教授の単位の不正認定を理由とする懲戒(停職)処分取消請求が斥けられた例

富士吉田市事件 甲府地裁(平成31年1月22日)判決

歯科医師の市に対する懲戒免職取消請求が認められた例

大阪府事件 大阪地裁(平成31年1月9日)判決

府元職員の勤務実績不良等に基づく分限免職処分取消請求が否定された例

石田プレス工業事件 東京地裁(平成30年12月28日)判決

配転命令無効確認雇用契約上の義務の不存在確認が否定された例

国・大田労基署長事件 東京地裁(平成30年12月27日)判決

胸部大動脈瘤破裂後の死亡と業務起因性が労働者側の持病(高血圧等があったが治療を怠った等)を理由に否定した例

ピーエーピースタジオトリア事件 東京地裁(平成30年12月26日)判決

勤務成績不良等を理由とする解雇無効地位確認請求が認められた例

ベルコ事件 札幌地裁(平成30年12月25日)判決

代理店契約と不当利得返還等請求が否定された例

白洋社ビルサービス事件 大阪地裁(平成30年12月25日)判決

定年後の再雇用と解雇無効地位確認等請求が認容された例

※定年後も勤務していた労働者について雇用契約書を取り交わしていないとしても,就業規則上の定年後再雇用規定の適用を前提に有期今日契約が締結され,黙示的に更新されていたとされた。

※労働者は無期契約を前提に解雇を争っているが,その態度は,有期雇用契約の更新を求めていると認定した。

学校法人東北芸術工科大学事件 山形地裁(平成30年12月25日)判決

教授の不正成績評価等を理由とする懲戒処分(停職8ヶ月)が有効であるとされた例

国・中労委(日本郵便)事件 東京地裁(平成30年12月20)判決

パワハラに対する謝罪要求と団交拒否の不当労働行為該当性が否定された例

沢井製薬事件 大阪地裁(平成30年12月20日)判決

暴行を行った契約社員の雇止めを有効と判断した例

損害賠償等請求事件 東京地裁(平成30年12月5日)判決

バングラデシュ籍の家事使用人の未払賃金等支払請求が否定された例

※家事使用人として労基法・最賃法の適否が理論的に問題となったが,その判断をするまでもなく和解契約により精算済みであるとして,原告の請求を棄却した。

※和解契約が有効であるにもかかわらず提起した本訴は不当訴訟であるとして,損害賠償反訴が30万円に限り認められた。

その他

 

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