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吉村労働再生法律事務所

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代休を取得させた場合,割増賃金の支払いは不要か?

ご質問

当社では週休2日制をとっており,土曜日と日曜日が所定休日となっています。業務の都合により休日に従業員に仕事をさせた場合は,事後的に代休を取得させるようにしています。代休を取得させた場合,割増賃金は支払わなくてもよいのでしょうか?

回答

代休とは、休日振替を行わずに休日労働させた場合や長時間の時間外労働,深夜労働が行われた場合に,それに対する代償として与える一種の休暇(特定の労働日の労働義務を免除するもの。)です。代休は,振替休日と異なり,休日労働を前提とするものですので,代休を与えても法定の休日労働の場合は割増賃金分(1.35)を支払わなければなりません(労基法37条 強行法規)。もっとも,代休を取得させたことにより休日を1日与えているので,調整的相殺によって,割増分の差額(1.35-1=0.35)の支払いで足ります。

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POINT

  • 代休の場合は、休日振り替えと異なり、休日割り増しが必要
  • 休日割増分の差額(1.35-1=0.35)の精算が必要となる
  • 法定休日以外の所定休日労働をさせ,1週の労働時間(40時間)を超えた時間外労働に該当する場合は,時間外割増(1.25)が発生する。この場合,代休を取得させたとしても,割増賃金の差額(1.25-1=0.25)の精算が必要となる。

解説

1 代休とは?

休日振替を行わずに休日労働させた場合や長時間の時間外労働,深夜労働が行われた場合に,それに対する代償として与える一種の休暇(特定の労働日の労働義務を免除するもの。)です。
なお,代休については,振替休日と異なり就業規則上の根拠が無くとも取得させることが出来ます。

2 代休と賃金について

2.1 代休日の賃金について

代休は使用者による一方的な労働義務の免除ですので,法律上当然には無給とはならないと解されます(民法536条2項)。そこで,就業規則で代休規定とともに,代休は無給とする旨定めておく必要があります(東京大学労働法研究会「注釈労働時間法」P395)。

2.2 代休と割増賃金について

代休は,振替休日と異なり,休日労働を前提とするものですので,無給の代休を与えても法定の休日労働の場合は割増賃金分(1.35)を支払わなければなりません(労基法37条 強行法規)。具体的には,一賃金計算期間で法的休日労働1日と代休1日があった場合,休日労働分(1.35)-代休分(1.0)の差額0.35分は支払を要します。すなわち,割増賃金分(0.35)は強行法規ですので,労働契約でいかに定めようとも,不払いとすることはできないのです。

2.3 賃金の精算について

(1) 法定休日の代休の場合

上記2.2のとおり,割増分の差額(0.35)の支払いが必要です。

(2) 法定外休日労働以外で時間外労働に該当する場合

例えば,週休2日制(土曜日・日曜日)をとる会社で土曜日に休日出勤させたとしましょう。これにより,週法定労働時間(40時間)を超える場合には,超える時間について時間外労働として割増賃金(1.25)が発生します。 代休を取得させたとしても,割増賃金の差額(1.25-1=0.25)の精算は必要となります。

3  賃金の支払い時期と代休の取得時期について

3.1 賃金全額払いの原則(労基法24条)との関係

例えば,法定休日労働をした(1.35発生)が,同一の賃金支給期間内に代休を取得できなかった場合に,後で代休を取得することを前提に,割増賃金の差額分(0.35)のみを支給することは,形式的には労基法24条の賃金全額払いの原則に違反していることになります。理論的には,同一の賃金支給期間内に代休を取得できなかった場合は,割増賃金(1.35)を支払い,事後的に代休を取得させた場合は,その月の賃金から「1」を差し引くという処理になるかと思われます。

3.2 実務上の取扱い(2ヶ月以内の代休取得)

ただ,代休制度の運用上,上記処理は煩雑であり現実的ではないことも多いと思われます。 そこで,運用上2ヶ月以内に代休を取得させることが確立されているのであれば,休日労働日の賃金支給時期に差額(0.35)のみを支払うことも実務上の処理としてありえると考えます。

※過払い貸金などの精算のために調整的に相殺を行うことは,一定限度の範囲で許されます。福島県教組事件(最高裁一小 昭44.12.18判決)や群馬県教組事件(最高裁二小 昭45.10.30判決)では、賃金計算期問に生じた過払い分を後の期間から控除して精算することについて、その時期や方法、金額などからみて労働者の経済生活の安定を害さない限り、賃金全額払いの原則には反しないとしています。すなわち、精算・調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期になされ、労働者に予告され、金額が多額にわたらないなど、労働者の経済生活の安定を脅かすおそれがない場合、調整的相殺は許されると示しています。また,「必ずしもある月の労働に対する賃金をその月中に支払うことを要せず、不当に長い期間でない限り、締切後ある程度の期間を経てから支払う定めをすることも差し支えない」(厚生労働省労働基準局編『改訂新版労働基準法(上)』352頁)との解釈もあります。

4 就業規則の規程例

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対応方法

1 事実及び証拠関係の確認

代休に関しては,以下の事実及び証拠を確認する必要があります。

● 代休に関する就業規則の規定内容

【証拠】
□ 就業規則・賃金規程

● 時間外・休日・深夜労働の実績

【証拠】
□ タイムカード・日報

● 代休取得の実績

【証拠】
□ 出勤簿,代休取得申請書

● 時間外・休日・深夜割増賃金の支払い実績

【証拠】
□ 賃金台帳

2 未払い賃金の確認及び支払い

事実関係の確認後,未払い賃金がある場合は速やかに清算します。事後のトラブル回避の観点から,労働者との間で未払い賃金精算に関する合意書を取り交わした方がよいでしょう。

3 労働者との交渉

会社の計算による未払い賃金に労働者が納得しない場合でも,まずは,法的措置に進む前に,労働者と交渉して,貴社の望む結果が得られるようにします。裁判に訴えられる前の交渉の時点で解決できれば,貴社にとっても早期解決のメリットがあります。

4 裁判対応

労働者との間で交渉による解決が図れない場合は,労働者は自己の権利の実現を求めて裁判を起こす可能性が高いと言えます。具体的には,未払賃金請求の労働審判手続,訴訟手続などがありますが,労働者が事案に応じて手続を選択して,自己の請求の実現を目指すことになります。貴社としては,かかる労働者の法的請求に適切に対応する必要があります。

労働問題.comの対応

1 経験豊富な弁護士に相談

労働問題は適用される法律が難解で事実関係が極めて複雑であり,また,貴社が採るべき対応策はケースバイケースで決めざるを得ません。貴社独自で調査の上でのご対応が,時に誤った方法であることも多分にございます。
そこで,まず,労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士にご相談下さい。ご相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いのが実際ですので,トラブルが少しでも生じましたら出来るだけ早期にご相談されることをお勧めいたします。
労働問題.COMでは,常に労働問題を専門的に取り扱う経験豊富な弁護士が直接対応させていただいております(原則的に代表弁護士である吉村が対応させて頂きます。)。裁判のリスクを踏まえながら,法律上の問題点を指摘しつつも,抽象的な法律論に終始することなく,貴社が採るべき具体的な対応策を助言いたします。早期のご相談により紛争を未然に防止することが出来た事例が多数ございます。また、その後の交渉・裁判対応においても有利な対応を取ることが出来ます。

2 継続的なご相談・コンサルティング

労使間のトラブルは一時的なものではなく,長期化することがしばしばあります。ケースバイケースに採るべき対応策や確保すべき証拠も異なりますし,時々刻々と状況が変わっていき,その都度適切な対応をとることが必要です。この対応が間違っていた為に,その後の交渉や法的措置の段階で不利な状況に立たされることもままあります。
労働問題.COMでは,経験豊富な弁護士が,継続的なご相談を受けコンサルティングを行います。初期の段階より貴社にとって有利な対応をアドバイスしていきます。それにより,その後の交渉・法的措置にとって有利な証拠を確保でき,適切な対応をとることで,万全の準備が出来ます。また,継続的に相談が出来ることにより安心して他の日常業務に専念していただくことができます。

3 貴社を代理して労働者(弁護士,労働組合)と交渉いたします。

労働者の対応は様々ですが,貴社へ要求を認めさせるために,様々な働きかけをする事が多いのが実情です。労働者が弁護士や労働組合を介して,会社に対し各種の請求を行い,交渉を求めることはよくあることです。弁護士や労働組合はこの種事案の交渉のプロですので,貴社独自で臨むことで,あらぬ言質や証拠をとられ,本来了承する必要のない要求まで認めさせられることもしばしばです。貴社独自でのご対応は,一般的には困難であることが多いといえます。
そこで,労働問題.COMでは,労使間の交渉対応に精通した弁護士が,貴社に代わって交渉の対応を致します。具体的には,貴社担当者から詳細なヒアリングを実施し,証拠の収集等の準備を行った上で,弁護士が法的根拠に基づいた通知書を出し,適切に交渉することで,貴社にとって有利な結論を,裁判を経ずに勝ち取ることも可能となります。

4 裁判対応

労働者が労働審判,仮処分,訴訟などの裁判を起こしてくる場合が近時急増しています。かかる裁判への対応は法律で訴訟代理権を独占する弁護士のみが対応することができます。
但し,労働問題を適切に対応することができるのは労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士に他なりませんが,労働問題は極めて特殊専門領域であるため,経験実績がない又は乏しい弁護士が殆どである実情があります。
労働問題.COMでは,労働事件を専門分野とし,裁判対応の豊富な経験実績を有する弁護士が常時対応させていただいております。貴社に対し,最善の弁護活動をお約束いたします。

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