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吉村労働再生法律事務所

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勤怠不良で解雇できるか?

ご質問

当社は家具の製造販売およびインテリアの設計施工等の事業を営む株式会社ですが,当社の従業員の対応に困っています。その従業員は,採用から約4年間,月平均約2回に及ぶ遅刻・私用外出・早退を繰り返し(他の従業員の月平均の遅刻等の回数は0.02回程度です。),遅刻等に関して上司から理由を尋ねられても,「自己都合」と答えたり,開き直った回答をします。また,上司を誹謗するような内容の文書を送付する等の態度をとっています。このような従業員のため,他の従業員からもクレームが出ており,指導しても態度を改めないため,解雇を検討しています。
このような場合,解雇は認められるのでしょうか?

回答

欠勤・遅刻・私用外出を頻繁に繰り返し,合理的な理由を述べずに「賃金カットされているのだから問題はない」との態度をとり,是正の注意を受けても,態度を改めないということであれば,解雇が有効とされる可能性があります。
欠勤等を理由とする解雇の場合は,欠勤等の理由,原因,回数,程度,業務に与えた影響,改善の見込みのなさ等が決め手になります。したがって,やむを得ない理由のない欠勤等に対し,けん責等の処分を重ね改善のチャンスを与えることなく,いきなり解雇を告げられたような場合は,その点から解雇の無効となる可能性があります。

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  • 欠勤等を理由とする解雇の場合は,欠勤等の理由,原因,回数,程度,業務に与えた影響,改善の見込みのなさ等が決め手になる。
  • むを得ない理由のない欠勤等に対し,けん責等の処分を重ね改善のチャンスを与えることなく,いきなり解雇を告げるような場合は,解雇の無効を主張される可能性がある。

解説

労務提供は,労働契約上の労働者の義務です。従って,欠勤はもとより,就業規則等で定められた始業時間から終業時間までの一部について労務を提供しないことになる遅刻・早退・私用外出は,雇用契約上の義務違反(債務不履行)であり,普通解雇事由となり,さらに職場秩序の面から,正当な理由のない勤怠不良は懲戒解雇事由ともなります(そもそも,労働者には欠勤の権利や遅刻・早退・私用外出の権利はありません。)。但し,かかる勤怠不良を理由とする解雇が有効と認められるためには,客観的に合理的な理由と社会通念上相当と認められる事が必要です(労働契約法16条)が,この判断はケースバイケースでなされます。遅刻や早退があっても,わずかな時間であれば,労務提供に大きな影響があるとは言えず,無断欠勤が数回あっても,他の日に適切に就労していれば,一応は労務を提供していると言えます。単に遅刻や欠勤が数回あるというだけでは解雇事由にあたりません。具体的には,勤怠不良等の回数・程度・期間・態様(やむを得ない理由の有無等),職務に及ぼした影響,使用者からの注意・指導と当該従業員の改善の見込ないし改悛の度合い,当該従業員の過去の非行歴や勤務成績,過去の先例の存否等を判断要素として解雇の有効性が判断されます。従業員が,欠勤・遅刻・私用外出を頻繁に繰り返し,合理的な理由を述べないばかりか,反省の態度がなく,上司が是正するように注意しても,これを改めないような場合は,当該従業員を解雇しうるといえます。

対応方法

1 まずは弁護士に相談!

問題のある社員に辞めてもらうために貴社が採れる手段は,ケースバイケースですが,退職勧奨,普通解雇,懲戒処分などが挙げられます。もっとも,従業員にとっても生活の糧となる収入が途絶えることになりますので,安易な措置はトラブルを生み,かえって貴社に混乱とコストの負担をかけることにもなりかねません。
まずは,なるべく早くご相談下さい。相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いものです。
弁護士は,あなたのご事情を伺い,具体的対応策をあなたと一緒に検討し,最善の解決策をアドバイスします。
貴社のケースでは解雇は有効になるのか否か,具体的な対策として打つべき手は何か,証拠として押さえておくべきものは何か等をアドバイスします。

2 証拠の収集

法的措置に対応する場合はもちろん,交渉による解決を目指す場合も,証拠の確保が極めて重要になります。貴社にとって有利な証拠を出来るだけ確保して下さい。

3 労働者との交渉

まずは,法的措置に進む前に,労働者と交渉して,貴社の望む結果(問題社員の退職,解雇,低額の解決金の支払い等より有利な条件での退職等)が得られるようにします。
裁判に訴えられる前の交渉の時点で解決できれば,貴社にとっても次のようなメリットがあります。

①早期に解決できることにより,人的負担が回避できる。

法的手続に進んだ場合,労働者に関係する従業員(同僚・上司)はもちろん,経営者にも時間・労力・精神的負担を割くことを要求されます。この負担が日常業務に加わることで,かなりの負担感となります。交渉で解決することによりかかる人的負担が早期に回避できます。

②労働審判・訴訟等の法的手続に進んだ場合より解決金の水準が低い

一般に法的手続に進む場合に比べ,企業が支払う解決金の金額は低いものとなります。

4 裁判対応

労働者との間で交渉による解決が図れない場合は,労働者は自己の権利の実現を求めて裁判を起こす可能性が高いと言えます。具体的には,賃金仮払い仮処分手続,労働審判手続,訴訟手続などがありますが,労働者が事案に応じて手続を選択して,自己の請求の実現を目指すことになります。貴社としては,かかる労働者の法的請求に適切に対応する必要があります。

労働問題.comの対応

1 経験豊富な弁護士に相談

労働問題は適用される法律が難解で事実関係が極めて複雑であり,また,貴社が採るべき対応策はケースバイケースで決めざるを得ません。貴社独自で調査の上でのご対応が,時に誤った方法であることも多分にございます。
そこで,まず,労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士にご相談下さい。ご相談が早ければ早いほどとりうる手段は多いのが実際ですので,トラブルが少しでも生じましたら出来るだけ早期にご相談されることをお勧めいたします。
労働問題.COMでは,常に労働問題を専門的に取り扱う経験豊富な弁護士が直接対応させていただいております(原則的に代表弁護士である吉村が対応させて頂きます。)。裁判のリスクを踏まえながら,法律上の問題点を指摘しつつも,抽象的な法律論に終始することなく,貴社が採るべき具体的な対応策を助言いたします。早期のご相談により紛争を未然に防止することが出来た事例が多数ございます。また、その後の交渉・裁判対応においても有利な対応を取ることが出来ます。

2 継続的なご相談・コンサルティング

労使間のトラブルは一時的なものではなく,長期化することがしばしばあります。ケースバイケースに採るべき対応策や確保すべき証拠も異なりますし,時々刻々と状況が変わっていき,その都度適切な対応をとることが必要です。この対応が間違っていた為に,その後の交渉や法的措置の段階で不利な状況に立たされることもままあります。
労働問題.COMでは,経験豊富な弁護士が,継続的なご相談を受けコンサルティングを行います。初期の段階より貴社にとって有利な対応をアドバイスしていきます。それにより,その後の交渉・法的措置にとって有利な証拠を確保でき,適切な対応をとることで,万全の準備が出来ます。また,継続的に相談が出来ることにより安心して他の日常業務に専念していただくことができます。

3 貴社を代理して労働者(弁護士,労働組合)と交渉いたします。

労働者の対応は様々ですが,貴社へ要求を認めさせるために,様々な働きかけをする事が多いのが実情です。労働者が弁護士や労働組合を介して,会社に対し各種の請求を行い,交渉を求めることはよくあることです。弁護士や労働組合はこの種事案の交渉のプロですので,貴社独自で臨むことで,あらぬ言質や証拠をとられ,本来了承する必要のない要求まで認めさせられることもしばしばです。貴社独自でのご対応は,一般的には困難であることが多いといえます。
そこで,労働問題.COMでは,労使間の交渉対応に精通した弁護士が,貴社に代わって交渉の対応を致します。具体的には,貴社担当者から詳細なヒアリングを実施し,証拠の収集等の準備を行った上で,弁護士が法的根拠に基づいた通知書を出し,適切に交渉することで,貴社にとって有利な結論を,裁判を経ずに勝ち取ることも可能となります。

4 裁判対応

労働者が労働審判,仮処分,訴訟などの裁判を起こしてくる場合が近時急増しています。かかる裁判への対応は法律で訴訟代理権を独占する弁護士のみが対応することができます。
但し,労働問題を適切に対応することができるのは労働問題について豊富な経験実績を有する弁護士に他なりませんが,労働問題は極めて特殊専門領域であるため,経験実績がない又は乏しい弁護士が殆どである実情があります。
労働問題.COMでは,労働事件を専門分野とし,裁判対応の豊富な経験実績を有する弁護士が常時対応させていただいております。貴社に対し,最善の弁護活動をお約束いたします。

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参考裁判例

勤怠不良による解雇が無効と判断された事例

高知放送事件

最判昭和52年1月31日労働判例268号17頁

〈事案の概要〉

宿直勤務の際,2度にわたって寝過ごし,6時からの定時ラジオニュースを各々10分,5分放送することができなかったアナウンサーに対する解雇の効力が争われたものである。

〈判断のポイント〉

「普通解雇事由がある場合においても,使用者は常に解雇しうるものではなく,当該具体的な事情のもとにおいて,解雇に処することが著しく不合理であり,社会通念上相当なものとして是認できないときには,当該解雇の意思表示は,解雇権の濫用として無効になるものというべきである」とし,本件が悪意ないし故意によるものでないこと,先に起きてアナウンサーを起こすべき担当者が寝過して原稿を渡さなかったのに,同担当者はけん責処分にとどまっていること,事故について謝罪の意を表していること等の事情から,本件解雇を無効とした。 なお,本件では,いわゆる懲戒解雇の普通解雇への転換,ということが問題となっている。つまり,従来から,懲戒解雇事由に該当するが諸般の事情を考慮して普通解雇に処するとして解雇が行なわれた場合,かかる転換が許されるのか,許されるとして,それは懲戒解雇事由該当性を問うべきか,普通解雇事由を基準とすべきかが争われていたわけであるが,従来の下級審判例は,それが許容されることは等しく承認しつつも,しかし,「通常解雇の方法をとる場合においても,解雇の理由とされる行為自体は懲戒解雇事由に該当するのでなければならない」(一草会事件名古屋地判昭37・11・5)とする考え方が多数をなしていたのに対し,本判決はその場合も普通解雇の要件を備えていれば足りるとした。

日本ヒューレット・パッカード事件 

最高裁判所判決 平成24年4月27日 労働判例1055号5頁

従業員Xは,加害者集団から日常生活を監視され,また,職場の同僚らを通じて加害者集団から嫌がらせ等を受けているとして,会社Yに対して被害にかかる事実の調査を依頼した。しかし,実際にはそのような事実はなく,Xの被害妄想など何らかの精神的な不調によるものだった。しかしXは会社の調査結果に納得できず,本件が解決するまで特例の休職を認めるようYに求めたが、Yはこれを認めず出社を促した。これに対してXは、自分自身がこの問題が解決されたと判断できない限り出勤できないとして、有給休暇をすべて取得した後、約40日間にわたり欠勤を続けた。これにより,Yは無断欠勤を理由にXを諭旨退職処分とする旨通知した。Xは解雇無効の地位確認と本件処分以降の未払い賃金を請求した。

本件解雇において,労働者Xは会社Yに対し精神的不調を訴えたうえで欠勤していたことから「無断欠勤」であることは認められず,会社Yの就業規則には,「必要と認めるときに従業員に対し臨時に健康診断を行うことが出来る旨の定めがある」とうかがわれ,必要に応じて治療を勧めた上で休職等の処分を検討すべき,とのことから労働者Xの解雇無効が認められた。

りそな銀行事件 

東京地方裁判所判決 平成18年1月31日 労働判例912号5頁

銀行で勤務していたXら2名は融資先から十数回にわたってゴルフ等の接待を受け、会社の名誉信用を傷つける行為として就業規則規定の懲戒事由に該当するとし,論旨解雇された。しかし,本件懲戒解雇および論旨解雇処分は、いずれも重きに失しており、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められず、解雇無効と判断された。

勤怠不良による解雇が有効と判断された事例

東新トレーラーエキスプレス事件

東京地判平成4年8月25日労働判例616号92頁

入社して1年余りの間に欠勤日数が約70日に及びしかも,いずれも具体的理由を明らかにせず,個人的事情によると告げたのみであったため,使用者が再三注意し,警告書で就業状況の改善を求めたが,これにも応じなかったトラック運転手に対する解雇を有効とした。

安威川生コンクリート事件

大阪地判昭和63年9月26日労働判例525号6頁

Xは昭和53年3月25日に会社と労働契約を締結し,ミキサー車の運転手として稼働してきた。しかし,Xは,妻が会社に電話で欠勤する旨告げたにすぎず,診断書を提出することなく昭和60年10月7日から同年11月27日まで52日間にわたり無断欠勤を続け,会社から代替運転手の確保の必要上,その欠勤期間を正確に把握するため速やかに診断書を提出するよう求めていたにもかかわらず,診断書を提出しなかったため,会社から昭和60年11月27日懲戒解雇を受けた事案で,裁判所は同解雇を有効とした。

アラウン事件

大阪地決平成11年4月30日労働判例771号82頁

〈事案の概要〉

約2年間,病欠を含む無断欠勤を断続的に繰り返したことから休職を命じられ,復職後も僅かな期間(2か月19日)の間に,欠勤が12日に及び(裁判の準備等を理由に4日,父の病気や入院を理由に6日,診断書を提出しない病欠を理由に2日),当該従業員の勤務を前提とした勤務割りを作成できず他の従業員からも不満の声が上がっていたため,解雇がなされたものである。

〈判断のポイント〉

復職後の欠勤日数が就業日数の3分の1に及んでいたこと,勤務態度等につき他の従業員からも批判があったこと,復職後の欠勤も独善的な考え方から生じたものであったこと,休職前の勤務状況等を含めた諸般の事情から,当該従業員の勤怠については改善の見込みがないとして解雇を有効とした。

高島屋工作所事件

大阪地判平成11年1月29日労働判例765号68頁

〈事案の概要〉

家具の製造販売およびインテリアの設計施工等の事業を営む被告会社に昭和48年11月1日雇用され,家具販売事業部大阪販売部統括課に勤務していた従業員である原告に対して,平成7年4月11日付けで行われた,労働協約ならびに就業規則上の「技量又は能率が著しく低劣であって職務に適せず配置転換も不可能で就業の見込みがないと認めたとき」ならびに「やむを得ない会社の業務上の都合」を理由としてなされた解雇の効力が争われたものである。

〈判断のポイント〉

約4年間,Xは月平均約2回に及ぶ遅刻・私用外出・早退を繰り返し(他の従業員の月平均の遅刻等の回数は0.02回であった)こと,遅刻等に関して上司から理由を尋ねられても,「自己都合」と答えたり,開き直った回答をしたばかりか,上司を誹謗するような内容の文書を送付する等の態度をとったことを理由とする解雇について,Xには誠実に業務を遂行しようとする意欲が著しく欠けているとし,本件解雇は合理的なもので,著しく社会的相当性を欠き解雇権を濫用するものであるとはいえないというべきであると判断した。

中川印刷事件

大阪地判平成13年8月24日労働経済判例速報1785号47頁

2月21日から3月17日までの間の就業日数20日のうち遅刻4回,早退1回,3月21日から4月20日までの間の就業日数23日のうち遅刻3回,早退21回,4月21日から5月16日までの間の有給休暇取得日数を除いた就業日数8日のうち遅刻8回というように勤怠状況も良好でなく,会議の席上社長から指示された仕事がなされていなかったことの注意を受けるや,社長に対し非を指摘し,支離滅裂な発言をしたり,管理部長の進退について言及したため,自宅待機を命じられていたのに,これに反し,特段の必要がないにもかかわらず出勤し,会社のファックスを利用して個人的な文書を送付したり,会社の得意先において暴言を吐くなど迷惑をかける行為を行ったり,あるいは,業務上必要がないにもかかわらず,会社の了解なしに自己の所有車輌のガソリンを給油し会社に費用を支払わせる行為について,「懲戒解雇事由にあたるというべきであり」,解雇は理由があるとした。

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